マスターシリンダー点検窓の交換
YS125(Fazer125)のフロントブレーキのマスターシリンダーにある樹脂製の点検窓がボロボロに劣化してしまった。純正パーツだとAssy交換になるが、中国のサプライチェーンが死んでるので納期未定とのことだった。やむなく点検窓を自力で交換してみたので自分用の備忘録として記す。
交換前の状態。少し触ったらフルードが浸みだしてきていた。新車購入から3年でこの状態。
点検窓の直径は18mm。どこのメーカーでもほとんどの車種で同じ直径なので他社のパーツを流用することができる。ホンダの45515MA6006(点検窓)と45516MA6006(Oリング)が単品で購入できる。
用意したもの
手順
- マスターシリンダーのふたを掃除しておく
- フルードをこぼして困らないようにマスターシリンダーの周りを養生しておく
- マスターシリンダーのふたとダイアフラムを外し汚れないようにしておく
- シリンジでフルードを抜く。タンクの底にフルードがぎりぎり残るくらいにしておく。これ以降ブレーキレバーを絶対にひかないこと。
- タンク内部にゴミが入らないように養生する
- タンクの内側から点検窓の直径ぴったりぐらいのソケットをあてがい、押し出して点検窓を外方向に押し出す。C形クランプでやろうと思っていたけどサイズ的に厳しかったのでラジオペンチで開く方向に力を加えて行った。
点検窓に入っているステンレスプレートは再利用するので壊さないように注意する。今回は窓が劣化しまくっていて外側の金属リングが残ったまま樹脂部分だけ抜けた。外側から破壊したほうがいいかもしれない。
(画像はフルード抜く前) - 劣化していない樹脂が少し残っていたのでピックツールなどで取り除く。持ってないのでマイナスドライバーでやった。まだOリングが残っているので一か所ひっかけてからちまちま引き抜いて外す。
- Oリングを外すと隙間ができるので、その隙間にマイナスドライバーを差し込んで、てこの原理で点検窓の金属製リングを外す。いろんな角度からちまちま動かして外に取り除く。
- これですべて外れたのでパーツクリーナーを使ってきれいに掃除する。
- 新品のOリングをはめる。
- 新品の窓に使いまわしのステンレスプレートを付ける。表裏に注意。窓とステンレスプレートの間にフルードが入って残量が見えるので、外側から見て凹になるようにする。
とりあえずマスターシリンダーに手で押し込んでおく。 - 窓を圧入していく。C型クランプを使って、一番飛び出しているところを少し押し込むことを繰り返し行っていく。限界まで圧入したらおわり。YS125はツライチのところで止まるのでぴったりだと思う。柔らかいものであてがわないと傷が入るので注意。
- タンク内側の養生をはがす。
- フルードをもとにもどす。
- ダイアフラムとふたを戻して締める。
- 外側の養生も外す。
- ブレーキフルードが漏れていないか、レバーを引いてきちんと制動力が得られるか確認する。
- マスターシリンダーまわりを水洗いする。
完了。ブレーキフルードも劣化していたのでお店にいってやってもらった。工賃込みで1650円。5分ぐらいで終わった。エア抜きミスったら危ないしプロに頼んだほうがよい。
Assy交換だと18,000かかる予定だったが、3,000強ですんだ。