大阪大学 工学部 編入試験の話 その1

先日,阪大工学部の編入試験に合格しました.参考になるかは分かりませんが,受験記録を残しておこうと思います.

受験したのは応用理工学科の機械工学科目です.過去4年分の過去問をやったのでその前提で書いています.

 

成績など

学科:機械工学科

席次(4年学年末):2

TOEIC(4年1月):750

後(6月ぐらい)で受けたIPは770だった. 

 

1日目

英語

1.英文読解

 研究のテーマを選ぶ基準に関しての話でした.下線部の和訳や空欄補充(記号)などはいつも通りといった感じ.例年と異なりグラフにある空欄補充の問題があった.縦軸が研究で得られる知識で,横軸が研究の難しさだったと思う.

2.和訳問題

 いつも通り.

3.英訳問題

 いつも通り.

4.穴埋め問題

 いつも通り.難しい.

5.文章の間違い訂正

 いつも通り.難しい.

 

全体的に見て例年と同じ傾向.難易度も例年通り.出来は7~8割ぐらいだと思う.

 

数学

 1. f(x,y,z)=0の関数について微分積分

 確か {\displaystyle x^2+y^2-z^2+x+y+2=0}だったと思う

 ・z=2での周長

 ・平面とz=2で囲まれた部分の体積

 ・制約条件付きの最大値

2.微分方程式

 x(t)とy(t)に関しての連立微分方程式になっていて,解くと定数係数2階線形非同次微分方程式(?)になるやつ.

 ・連立微分方程式の解

 ・ {\displaystyle x(0)=y(0)=0}のときの解

 ・ {\displaystyle t\to\infty}とすると {\displaystyle A\sin(\omega t+\phi)}の形になる. {\displaystyle A,\omega,\phi}はいくつか.

3.行列の固有値固有ベクトルに関して

 ・固有値

 ・直交行列かつ対称行列となる行列

 ・逆行列を直交行列と固有値を用いて表す

 ・上記の答えを用いて {\displaystyle Ax=}[1 2 3]' ('は転置)の解

 ・上記の答えを用いて {\displaystyle A^n x=}[1 2 3]'の解. {\displaystyle n\to\infty}としたときの解.

4.複素数に関して

 ・複素数の簡単な計算

 ・ {\displaystyle f(z)=f(x+iy)=x^2-y^2+2ixy}が正則であることの証明. {\displaystyle f'(z)}を求めて,その関数も正則であることを示す.

 ・三角形の経路で複素関数積分する.3本の経路についてそれぞれ積分して合計を求める.

 

1,3はあまりできなかった.2,4はそこそこ.出来は6割ぐらい.ここ最近の傾向をみると複素関数の重要度があがっていると感じる.

 

専門科目

物理

1.ばねを縮めた状態でボールを置いて垂直に発射する.その先に半円状のレールがある.

 ・半円に差し掛かる時点でのボールの速度

 ・角度 {\displaystyle \theta}における速度を前問の答えを用いて表す

 ・ばねの縮み量をいくつ以上にすれば落下せずに半円を回りきるか

2.シリンダーの問題(熱力学)

 シリンダーにおもりをつるしたものとおもり+ばねについていろいろ求める

 

1はたぶんできた.2は例年よりかなり難しかった.出来は1番が合っていれば7.5割ぐらい.

 

材料力学

片持ちはりの中点に垂直方向の引張部材がある.はりの先端に曲げ荷重が作用

 ・中点の変位と引張部材に働く軸力

 ・引張部材が {\displaystyle \Delta T}だけ温度上昇した時の軸力

カスティリアーノの定理を使ったら簡単だった気がする.

合ってたら10割,間違ってたら0割みたいな感じ.まあたぶんあってた.

 

流体力学

直径の異なる2本の円管が接続されていて.流量の1/3が継ぎ目から流出している.

 ・流速を求め,圧力差を導出

さらに下流側から壁が動いてくる

 ・流速を求め,圧力差を導出

 ・壁に働く力を求める

 

自分の考え方が合っているとすれば簡単だと思う.これも材力と同じで出来がわからない.

 

 

2日目

面接

面接官はたしか4人.自分と面接官は結構距離が離れている.メインの先生が1人でほかの先生からはあまり聞かれなかった.

・志望動機

・なぜ阪大工学部なのか

・他に受験する大学はあるか.ここに合格したらどうするか.

高専での研究内容について

・興味のある研究室はあるか

・特に興味のある機械はあるか

・数学は得意か

・好きな(得意な)科目は何か

・英語が得意だと調査書に書いてあるがTOEICは何点か

・(調査書に問題解決・アイデアに関する競技に参加したと書いてあったので)その

 競技はどんな内容か.役割は何か.

 

時間は10分弱で穏やかな雰囲気.応用理工は面接室が2つありましたが早く終わらせたいのか聞くことがあまりないのか私のほうの部屋はすぐ終わりました.もう一つの部屋は15分ぐらいかかっていたようです.

質問内容は大体いつも通りです.「他の大学ではなくここがいい理由」はちゃんと考えておいたほうがよさそう.

TOEICは750だといったら「なるほど」ぐらいのほどほどの反応でした.合格者の平均はどのくらいなんでしょうね.

例年だと試験の出来の話で結果がわかるという話がありましたが,今年は全くありませんでした.試験について話してみましたが全く反応がなかったので,試験結果が手元にあるかはよくわかりません.

 

感想やアドバイスなど

・1日目はスーツが6,7割ぐらい.8月の阪大は暑いので筆記試験は私服で行くことをお勧めします.

・外は暑いけど中はエアコンが効いててかなり寒かったので長袖のシャツなど温度調整できる服を持っていきましょう.

・会場は広い教室によくある机が一続きで椅子がたためるタイプでした.机が狭いうえに受験票を置かないといけないのでさらに狭くなります.椅子も座り心地がいいとは言えません.

・問題に訂正があるときは前の黒板に書かれるのですが,後ろからだと結構見づらかったです.手をあげたら教えてもらえるので問題ありませんが.それと結構訂正多かった.特に専門科目.

・試験を受けると案外体力を使います.特に数学は2時間なので最後は放心状態でした.体力をつけたほうがよかったと終わってから思いました.

・専門科目は90分で3科目なので時間配分が重要です.勉強してた時にそれぞれ別々にやってたので結構焦りました.時間をはかって過去問を解くようにしたほうがいいと思います.

・面接の待合室ではしゃべれるし帰ってこれるので面接はそこまで重要視されていない気がします.

 

最後に

この時点で2700文字超えてしまいました.こんなクソみたいな文章を読んだ人がいるかわかりませんが,何か思い出したら追記します.

あと受験勉強の方法についても記事を書いているので,モチベーションが保てればその2として投稿します.